和室でのお辞儀はココがポイント


お辞儀について


海外からの日本のイメージの一つにお辞儀があります。
相手に敬意を示し、礼を尽くす日本ならではの作法です。
日本人は挨拶をする際にお辞儀をし、感謝を込めてまたお辞儀をします。
「礼に始まり礼に終わる」という言葉がありますが、日本人の礼儀正しさが現れている言葉であり、その作法は海外の方に強い印象として残るのだと思われます。海外にも敬礼はありますが、手を添えて頭を下げる所作は他国にはあまり見られない作法です。


お辞儀には立ったまま行うものと座って行うものがありますが、それぞれに所作は違います。
最近では和室においてお辞儀をする機会が減っています。
座って行う正しいお辞儀の仕方が分からない方もいるかと思いますが、和の心得を大切にした和室でのお辞儀の作法を身につけたいと感じる方は多いのではないでしょうか?


和室でのお辞儀のポイント


和室でのお辞儀の作法もポイントさえおさえれば難しいことはありません。

ポイント①
まずは、美しく正座をする

背筋を伸ばし顎は少し引き真っ直ぐ前を向きます。手の置く位置は両手を揃えてひざの上に重ねて置きます。
座る際に気をつけたいことは、畳の縁や合わせ目を避けて座ります。

ポイント②
礼を述べるときは両手を前について前かがみに

背から頭にかけては正座をしたときのように真っ直ぐに伸ばした状態で上半身を少し前かがみに倒します。
手のつく位置は、女性の場合は両手の指先を近づけて膝の前で三角を作り、指先を軽く畳につきます。男性の場合は両手を両膝の前に軽くつくようにします。

ポイント③
頭を下げるタイミング

頭を下げるタイミングは、言葉を全て言い終えてから上半身と共にゆっくりと下げます。
これは、立ったままのお辞儀でも同じです。

ポイント④
和室でのお辞儀の角度は草・行・真

お辞儀の種類は3つあり、会釈の草、敬礼の行、最敬礼の真、になります。
「草」は会釈です。手のひらを畳につけます。
「行」は敬礼です。脇を締めて両肘をかるく曲げます。
「真」は最敬礼です。両肘が両膝につく位に曲げます。
すべてにおいて、脇を締め、頭だけ先に下げずに背筋を伸ばし、お尻は浮かないように上半身だけ倒していきます。
正座に戻るときは、一連の動作を逆にたどっていきます。


♠参照 YouTube 日本文化着物・礼法研究家 人の印象の専門家 吉武利恵さま投稿より
Linto美しい所作「お辞儀-座礼編」


和室のお辞儀のまとめ


お辞儀に大切なことは「相手を思いやり、敬意を示す」ことにあります。
所作が美しくあれば、それだけで心が込められたお辞儀に成りえます。
お辞儀とは相手からの見返りがある「等価価値交換」のサービスではなく、相手を思いやり感謝を表現したホスピタリティなのではないでしょうか?
私達日本人は、最高のホスピタリティを身につけているのだと思います。
 

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