大人もしらない正座のメリット
ですが、『正座』は和室での改まった席や挨拶の際に欠かせない礼儀作法としてありますので、日本人としては『正座』を身につけておく必要があります。
普段、『正座』をする機会が減っている人にとっては、苦手意識をもっている方も多いと思われます。
しかし、実は『正座』には辛い・痛いといったデメリットばかりではなく、『正座』をすることによってもたらされるメリットも多くあるのです。
いざという時の正座のコツ
しかし、普段から『正座』をする生活を送っていないと、短時間であっても苦痛に感じることでしょう。
せっかく、綺麗な姿勢を保って正座していたとしても、立つときに足が痺れて転倒してしまっては、恥ずかしい思いをするばかりか、怪我をしかねません。
そんな長時間『正座』をしなければならない時に、痛みや痺れを軽減できる方法を知っていると助かりますよね。
痺れにくくする正座の仕方
長時間の『正座』でも痺れを軽減できる方法です。
①足の親指を重ねて、かかとを開いて座る
親指を重ねて座るとO脚の原因になるそうですが、長時間正座を続けることは普段そんなにないことなので、法事など正座を余儀なくされる時には痺れにくさの方が大事です。
かかとを閉じたままだと痺れが速くきます。親指を重ねると自然とかかとが開きます。
②膝頭を少し開く
膝頭を少し開けると痺れにくくなるそうです。
女性はスカートを穿く時は、膝にかけられるように大きめのハンカチを用意しておくと安心です。
③体の重心を移動させる
一ヵ所に体重がかかり過ぎないように、前後左右に体の重心を移動させましょう。
④タイトな服装は避ける
タイトなズボンやスカートなどは、正座をすると締め付けられて血流が悪くなるため足が痺れやすくなります。
痺れてしまった時の対処法
足が痺れてしまった時の対処法です。
①片方ずつの足に体重をかける
痺れてきたと感じたら、片方の足に体重をかけるようにしましょう。落ち着いてきたら、逆の足に体重をかけます。
②前かがみ姿勢をとる
お辞儀をする時のように上半身を前かがみにし、お尻を浮かせます。
③つま先立てて、かかとにお尻を乗せる
両脚のつま先を立てて、かかとにお尻を乗せ脛や足の甲の痺れを解きます。
①直ぐに立ち上がらない
足が痺れている状態で立とうとすると転倒する恐れがあります。
足を崩すなど楽な体制で、痺れが落ち着くまで待ちましょう。
■参考:正座のコツ|日本正座協会
正座をするメリットとは
デメリットの一つとして、まことしやかに囁かれている「正座をすると足が短くなる」と、いうのは根拠のないウソなのだそうです。
その理由として、「欧米人の足が長いのは正座をしないから。日本人も正座をしなくなったから、若い人達は足が真っ直ぐで長い。」と、考えられがちですが正座と体型の変化は関係ないのです。
“
今の子どもたちは足だけが長くなったわけではありません。
日本人の小学6年生男子の平均身長を調べてみたところ、1950年代で134.5センチ、1980年代で142.8センチ、2010年で145.0センチでした。
”
■参考:正座は子どもの足を短くする、は本当なのか!?|DIAMOND online
つまり、昔と現代では日本人の骨格自体が変わってきているということになります。日本人の小学6年生男子の平均身長を調べてみたところ、1950年代で134.5センチ、1980年代で142.8センチ、2010年で145.0センチでした。
”
■参考:正座は子どもの足を短くする、は本当なのか!?|DIAMOND online
欧米人もまた骨格が日本人とは違うので、足の長さは正座をするしないの問題ではないのです。
子供の足を真っ直ぐに伸ばそうと正座をさせないようにしているご家庭もあるかもしれませんが、成長期の子供が『正座』をしないことで悪い姿勢が身についてしまうと、体の歪みをひき起こすことになるそうです。
どんな姿勢でも長時間続ければ体に良くありません。それが、悪い姿勢であれば尚更です。
子供の頃から肩こりや腰痛に悩まされることになったら可哀想ですよね。
苦痛と感じる『正座』ですが、実は姿勢によって体に良い影響を与えるようです。
背中が丸まって猫背になっていると効果がないので、腹筋と背筋を意識して背筋を真っ直ぐに伸ばして座ってください。
そうすることで以下の効果が期待されます。
①胃腸の働きをよくする
背筋をのばして正座することで、内臓が正常な位置に戻り血流循環も高まるので、消化機能が良くなります。
また、心臓・肺・横隔膜などの内臓の負担が軽くなることで、呼吸がしやすくなり、高音の発声もしやすくなります。
②眠気を防ぎ、集中力が向上する
正座をすることで、本来は足に向う血流が頭に向かって急激に増えるので、脳が活性化し眠気予防になり、集中力を高めることができます。
③O脚・腰痛の改善が期待できる
左右のかかとをつけて正座をすることで、足の内側の筋肉が鍛えられO脚の改善が期待できます。
腰痛は悪い姿勢の習慣により背骨や骨盤にゆがみが生じ血流が悪くなることでおきます。
正座を毎日続けると背骨を支えている筋肉が鍛えられて正しい姿勢を覚え、自然に良い姿勢をとれるようになり、背骨の歪みが改善されると考えられます。
■参考:第25話 正座はエクササイズ|日本正座協会 連載コラム
■参考:正座にはなぜこんなに凄い健康効果があるの?|トレンドピックアップ
『正座』も長時間続ければ足が痺れ、膝や脛が痛くなります。なので、食後に30秒だけ行うなど少しの時間でいいので、毎日続けることが姿勢を良くし体の内側にも良い効果をもたらします。
大人もしらない正座のメリット まとめ
そうすることで、身体に良い影響が表れるうえに、冠婚葬祭など改まった席でも普段から身についた綺麗な『正座』があなたをより美しく演出してくれることと思います。